
「うちは財産がないから大丈夫」が危ない理由

「うちは大した財産がないから、相続でもめることなんてないよ」。
実は、この言葉こそが、相続トラブルの入り口になりやすいのです。
とくに財産のほとんどが「住んでいる家と土地」だけというご家庭は、豊明市でも少なくありません。今回は、不動産しかない家の相続で起こりやすいことと、元気なうちにできる準備をお伝えします。
この記事でわかること
- 不動産だけの家の相続が難しい理由
- 相続登記の義務化で変わったこと
- 今日からできる、はじめの一歩
理由1:家は「きれいに分けられない」
預貯金なら、人数で割れば公平に分けられます。ところが、家と土地は半分に切って分けるわけにいきません。
たとえば、評価額2,000万円の実家があり、相続人が兄弟2人、ほかの財産がほとんどない場合を考えてみましょう。実家に住み続けたい人がいても、もう一人に公平な分を渡すには、現金が必要になります。財産が少ないからこそ、「分けにくさ」が表に出やすいのです。
理由2:「財産が少ない」ほど、もめやすい面がある
相続で家庭裁判所に持ち込まれる遺産分割のケースは、資産家の家よりも、遺産が数千万円以下の家庭のほうが数としては多いといわれています。「うちは大丈夫」と思っていても、まったく無関係ではありません。
不動産が主な財産だと、次のような場面で意見が分かれがちです。
- 住み続けたい人と、売って分けたい人の意見が合わない
- 親の介護をした人と、していない人で「公平」の感じ方が違う
- 遠方に住む相続人が、実家の扱いに関われない
理由3:相続登記が義務になった
2024年4月から、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に、名義の変更(相続登記)をすることが義務になりました。正当な理由なく放置すると、10万円以下の過料の対象になることがあります。
「そのうち手続きしよう」と先延ばしにすると、次の世代へ相続が重なり、相続人が増えて話し合いが難しくなります。名義が祖父母のままの土地や家も、いま一度確認しておきたいところです。
※制度の詳細や個別のケースの判断は、司法書士などの専門家にご確認ください。
理由4:空き家になると、負担だけが残る
相続した家に誰も住まなくなると、固定資産税、草木の手入れ、建物の傷みなどの負担が続きます。管理が行き届かない空き家は、近隣の方にも迷惑をかけることがあります。
「売るか、貸すか、持ち続けるか」は、急いで決める必要はありません。ただ、選択肢を知らないまま時間が過ぎてしまうことが、いちばんのリスクです。
今日からできる、はじめの一歩
むずかしい準備は必要ありません。まずは次のことから始めてみましょう。
- 家や土地の名義が、いま誰になっているか確認する
- 持っている不動産を一覧にする(自宅、駐車場、山林など)
- 家族でお正月などに、実家の話を軽く出してみる
- 不動産会社や専門家に、気軽に相談してみる
まとめ
「財産がないから大丈夫」ではなく、「財産が家しかないから、早めの準備が大切」と考えるのが、相続をスムーズに進めるコツです。話し合いは、元気なうちほど穏やかに進みます。
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